■公文書X

コロッセウム復元計画


(雑誌「Pen」の記事を、チョッピウスさまが掲示板に書き込んでくださったものです。)


「ローマ大学教授たちが発表した、コロッセオの復元計画」

西暦72年に建設されたコロッセオは、当時、8万7千人を収容、拳闘士の決闘のほか、水を満たしての模擬海戦、猛獣狩り、などの競技が行われていた。
近年、大気汚染の影響によるコロッセオの損傷が声高に叫ばれていたが、専門家たちの修復作業で、現在は全体の約30%がにあたる部分の修復が完成している。
先日、このコロッセオの「ヴェラリウム」という、屋根にあたる部分を修復する計画がローマ大学教授で「コロッセオ復元計画」の構造復元担当責任者、ジョルジョ・クローチ率いるグループから発表された。
ヴェラリウムは約4000uの面積を持ち、コロッセオの観客席を雨や夏の強い日射しから守っていた。元の形状、素材などの綿密な調査結果、まず一部分のみ約1000uの復元が3〜40億リラかけて行われる。今後3年以内に全体の約85%の部分が一般公開可能になるという。
昨夏行われた史上初の試みであるオペラ上演のように、コロッセオが古代ローマ時代の役割を取り戻し人々の娯楽の場になる日も遠くない。

ローマの象徴でもあるコロッセオゆえ、市民の関心も高い。ローマ銀行から400億リラという巨額の支援をうけてコロッセオ修復計画は着実に進んでいる。